toggle
公営斎場相談センター 県央みずほ斎場受付窓口

学生(お子様)の葬儀参列と学校の忌引きのマナー

葬儀身内の方などが亡くなった場合は葬儀に参列することになりますが、学生の方などお子様が葬儀に参列する際のマナーについては社会人など大人の方の葬儀に参列する際のマナーとはどのように変わってくるのかご存知でしょうか。また、葬儀が平日に執り行われた場合には学生は学校を忌引きで休まなければなりません。そのような場合には手続きのみならず、証明書の提出を求められる場合もあります。
今回の記事では、学生(お子様)の葬儀参列と学校の忌引きのマナーを詳しくお伝え致します。


子供の参列マナー

子供

赤ちゃん・幼児・小学生のお子様の様に小さな子供を葬儀や通夜に連れて参列するのはマナー違反に当たるかどうかは、明確な基準がなく、故人との関係性や状況によっても判断が別れます。ですから、小さな子供がいらっしゃる家庭の方が葬儀に参列する際には、子供を連れて行くべきか慎重に判断する必要があります。

例えば、祖父母などごく近しい親族の葬儀や通夜に参列する場合は、子供も一緒に参列するのが一般的です。同居していた場合・近場に住んでいた場合など普段から関りがあり、お世話になっていたなら小さな子供であっても最後のお別れとして顔を見せて見送ってあげたいところだと思います。
遠い親戚・親族の葬儀に参列する場合には、子供が一度も顔を合わせたことがないいわゆる面識のない場合や数回程度しか会ったことのない間柄の場合、住居が遠方の場合などは連れて行かない場合もあります。特に乳幼児や、長時間じっとしていることが難しい子供の場合は連れて行かない方が無難でしょう。どなたかに子供を預け夫婦で参列するか、夫婦どちらかが代表して参列するという方法もあります。夫婦どちらかが代表して参列する場合には夫方の親戚の場合は夫が、妻方の親戚の場合は妻が参列するのが一般的です。この場合にはまだ子供が小さく参列できない旨を丁寧に伝えましょう。また、子供を預けることが難しく、やむを得ず葬儀に子供を連れて行く際には事前に喪主の方にお伝えしておくと安心です。ただし、葬儀の形や遺族の事情によっては子供を連れて参列するのは控えた方が良い場合もありますから、その際には代理の方に香典を渡して参列をお願いするか後日お悔やみの手紙と共に香典を送る・後日改めて弔問に伺うなど他の方法で弔意をお伝えしましょう。
いくら近しい関係の方のお葬式であったとしても乳幼児と一緒に参列する際には様々な面での配慮が必要です。まず第一に、子供自身の負担を考える必要があります。特に遠方からの参列の場合には長距離を移動することに加え慣れない場所に滞在するというだけでも、幼い子供にとってはかなりのストレスとなります。両親が交代で控室で面倒を見ながら、大事な場面だけ顔を出すなどして子供の体調面にも十分に配慮しましょう。また、他の参列者への配慮ももちろん必要です。実際に乳幼児を抱いて葬儀に参列する際には、泣き出したりぐずったりした際に、素早く退室できるようにできるだけ出口に近い席に座るなどの対策をしておきましょう。また、葬儀場によってはキッズスペースや授乳室が用意されている場合もありますので、事前にそれらの施設が利用できるかも確認しておくと安心です。

ここからは赤ちゃん・幼児・小学生の服装マナーについてそれぞれ詳しくお伝え致します。

赤ちゃんの服装マナー
赤ちゃんの場合、明確なドレスコードはありませんが葬儀の場にふさわしい落ち着いた色味とデザインの服を選びましょう。黒・ネイビー・グレー・白などベーシックなカラーが好ましいとされています。必ずしも無地である必要はなく、多少の絵柄はマナー違反にはあたりません。ですが派手な色や柄・キャラクターの絵柄が目立つ服などは避けましょう。
近年ではマタニティ・ベビーウェアショップなどで数千円程度で乳幼児や幼児のフォーマルウェアが販売されていますから、時間に余裕がある方はそちらを検討してみるのも良いでしょう。また、まだ靴を履けない赤ちゃんであっても可能であれば靴下は履かせておきましょう。靴下は、服と同様に落ち着いた色味のものを選びます。
幼児・小学生の服装マナー
幼児・小学生の場合、小学校や幼稚園・保育園などの制服がある場合はその制服を着せます。制服は正式な礼服として認められていますが、制服でも派手な色のリボンやネクタイなどは葬儀の際は外しておきましょう。制服がない場合には、黒・ネイビー・グレー・白などの控えめな色味とデザインの服装を選びましょう。生地は必ずしも無地である必要はありませんが柄物を着る際は、無地に近いごく控えめなチェックやストライプ模様を選びましょう。
男の子の場合は白シャツとズボン、その上にベストやブレザー、女の子の場合はワンピースや、白シャツにスカートもしくはジャンパースカート、その上にカーディガンやベスト・ブレザーなどが一般的です。控えめな色味とデザインの服であっても、金具が目立つ服や、エナメル素材など光沢感の強いものはふさわしくありません。洋服以外にも、アクセサリー、髪留めなど光るものは身につけないようにしましょう。また、靴は革靴が望ましいですが、子供の場合はスニーカーでも問題ありませんが、黒の他にネイビーやグレーなどの控えめな色、光沢感や装飾の少ないシンプルな靴を選びましょう。ただし、まだ小さな子どもの場合は慣れない環境での負担にも配慮して、快適に過ごせるように履き慣れた靴を選んであげることも大切です。蛍光色や派手な装飾の靴、音や光が出る靴、サンダルなどはマナー違反です。
いずれの場合も、靴下はきちんと履かせましょう。靴下の色は黒がベストですが、その他、無地の白・ネイビー・グレーなどのシンプルなものでも問題ありません。くるぶし丈は避け足首が隠れるものを選びましょう。

また、通常ですと家族で参列する場合であっても、一人一人が個別で記帳を行います。まだ文字が書けない小さな子どもの場合は必ずしも記帳する必要はありませんが、親が代理で記帳することをおすすめ致します。子供連れでお葬式やお通夜に参列する場合、子供の分の香典は親の分とまとめて一封としてお渡しします。香典袋の表書きには、親の名前のみを記載し、子供の名前を書き入れる必要はありません。葬儀の後に精進落としの食事が出る場合には、まだ食事が必要ない乳児をのぞき子供の食事分を含めた額の香典をお渡しするのがマナーです。

中学生・高校生の参列マナー

中学生・高校生になると、赤ちゃんや小学生と比べ親と一緒に参列するのが一般的な場面が増えてきます。具体的には祖父母などごく近しい親族の葬儀や通夜・遠い親戚や親族の葬儀や通夜(面識のない場合や数回程度しか会ったことのない間柄・住居が遠方の場合は除く)などの場合には一般的には親と一緒に参列することになります。通常、家族で参列する場合であっても、一人一人が個別で記帳を行います。また、子供連れでお葬式やお通夜に参列する場合は子供の分の香典は親の分とまとめて一封としてお渡ししますが、未成年であっても既に就職している場合などは経済的に自立しているとみなされる場合もありますので香典の相場の下限を包むか、一万円を包むと良いでしょう。しかし未成年であるということに変わりはありませんので実際には個人個人の価値観によっても判断が別れるのが実状ですから、故人様とお子様の関係性を踏まえつつ、周囲の方や葬儀社と相談するなどして決めると安心でしょう。葬儀の後に精進落としの食事が出る場合には、子供の食事分を含めた額の香典をお渡しするのがマナーです。

中学生・高校生の服装マナー
中学校や高校の制服がある場合は制服を着ます。学校指定の制服は正式な礼服として認められていますが、制服でも派手な色のリボンやネクタイなどは、葬儀の際は外しておきましょう。制服がない場合は、黒・ネイビー・グレー・白などの控えめな色味とデザインの服装を選びます。生地は必ずしも無地である必要はありませんが、柄物を着る際は無地に近いごく控えめなチェックやストライプ模様を選びましょう。正式な喪服を着用する必要はありませんが、中学生や高校生にもなるとある程度きちんとした服装が求められます。襟のついたシャツにベーシックカラーのボトム、季節によってはベストやジャケットを合わせた服装が一般的です。靴下の色は黒がベストですが、その他、無地の白・ネイビー・グレーなどのシンプルなものでも問題ありません。くるぶし丈は避け足首が隠れるものを選びましょう。靴は革靴やローファーが望ましいですが、学生の場合はスニーカーでも問題ありません。黒の他にネイビー・グレーなどの控えめな色で光沢感や装飾の少ないシンプルな靴を選びましょう。金具の目立つデザインや光沢感の強い靴は避けましょう。

また、葬儀や通夜の際に持つバックについては基本的に地味なものであれば問題ありませんが、あまりにカジュアルな印象のものや装飾やキーホルダーがついているものは葬儀の場にはふさわしくありません。学生さんであれば香典などを持参することはありませんから、ハンカチやティッシュはポケットに入れて、その他のものは親のバックに入れてもらうなどしてバックを待たないという選択肢や、どうしてもバックを持ちたい場合には地味なスクールバックや喪用のバックなどを持つと無難でしょう。

大学生・短大生の参列マナー

大学生・短大生となると、学生という立場にありながら大人としてのマナーが求められる年齢となってきます。葬儀へ参列するのが一般的な場面は具体的には祖父母などごく近しい親族の葬儀や通夜・遠い親戚や親族の葬儀や通夜(面識のない場合や数回程度しか会ったことのない間柄・住居が遠方の場合は除く)などの場合には一般的には親と一緒に参列することになります。通常、家族で参列する場合であっても、一人一人が個別で記帳を行います。また、子供連れでお葬式やお通夜に参列する場合は子供の分の香典は親の分とまとめて一封としてお渡ししますが、香典の相場の下限を包むか五千円から一万円を包むという場合もあります。しかし学生であり、社会的に自立している訳ではないとも言えるため実際には個人個人の価値観によっても判断が別れるのが実状ですから、故人様とお子様の関係性を踏まえつつ、周囲の方や葬儀社と相談するなどして決めると安心でしょう。葬儀の後に精進落としの食事が出る場合には、子供の食事分を含めた額の香典をお渡しするのがマナーです。

大学生・短大生の服装マナー
よく大学生・短大生の方からご質問頂くのは「葬儀にリクルートスーツで参列しても良いのか」という点です。大学生や短大生の方の場合、多くの方が入学式にはスーツで参列し、就職の時期が近ければリクルートスーツを一式用意してあることでしょう。結論から申し上げますと大学生や短大生の方がリクルートスーツで参列することはマナー違反にはあたりません。しかし、ここで注意が必要なのがあくまでリクルートスーツは喪服として使用するために作られていませんので黒であっても明るめの黒であったり、ストライプなどの柄が入っている場合もあるので厳密に言うと喪服として使用するのは好ましくありません。周囲の方は喪服を着用しているため、明るめ黒や光沢のある黒、僅かな柄であっても少なからず目立ってしまうためです。
今後のことも踏まえ喪服を購入して着用することが一番ですが、急なことでリクルートスーツを着用する場合には男性であればネクタイ・革靴は黒色のもの、女性であればストッキング・パンプスはヒールは3~5センチ程度のヒールで黒色のものを着用しましょう。

学校の忌引き出欠の扱いのマナー

忌引き

まずはじめに、忌引きでの学校欠席はどのように扱われるかについてお伝え致します。
文部科学省は「小学校児童指導要録」の「指導に関する記録」の記載の仕方について次のように述べています。

文部科学省の記載
出席しなければならない日数:授業日数から忌引などの日数を差し引いた日数
欠席日数:出席しなければならない日数のうち病気などで欠席した日数
出席日数:出席しなければならない日数から欠席日数を差し引いた日数

つまり、忌引き日数は授業日数に含まれますが出席が必要な日数からは控除され、忌引き日数は欠席にも出席にもならないということになります。ですから、忌引きは出欠に影響がありませんので、例えば皆勤賞をもらうことも可能になるということです。大学で公認欠席や公欠とされる場合は同様に欠席にも出席にもなりません。大学での試験の受験資格や高校の進級などは授業日数の3分の2以上の出席を必要としていることが一般的には多いです。その為、授業日数と出席日数の双方が減りますので基本的には影響がないということになります。しかし、単位認定や進級に必要な出席日数自体が決まっている場合は忌引き休暇が認められても出席にはなりませんので結果として欠席と同じ扱いになってしまいます。また、忌引き以外の理由で既に欠席が多い場合は必要な出席日数を満たせなくなる恐れもありますので特別な注意が必要となります。

また、遠い親族の不幸による忌引き休暇を認めていない学校も存在します。故人様との関係性も含めて休暇を取得できるのか確認しておくようにしましょう。それ以外にもテスト期間中に忌引き休暇を取ると出欠の問題とは別に、単位を取得できない・進級できないという事態にもなりかねません。忌引きの場合は通常ですと追試験を受けることができますので、決められた日までに試験を受けるようにしましょう。

忌引き休暇の証明のマナー

身内の方が亡くなった場合、学生さんはお通夜や葬儀に出席する為に忌引きとして学校を休まなければなりません。普段、体調不良などで学校を休む際には連絡帳や学生証などに欠席する理由を書いて提出したり親御さんが学校に電話などで連絡することになるかと思います。忌引き休暇は取った経験がないからよく分からないという方も実際に多いかと思います。
最初に、忌引きで学校を欠席する際に何か証明が必要なのかという点についてお伝え致します。一般的に忌引きの件は電話などで事前に連絡します。その後、書面による忌引届けがさらに必要か否か学校によって異なってきますので一概には言えませんし、証明書が必要か否かという点も学校によって違います。
公立学校であれば、各公共団体や教育委員会が忌引きの取り扱いを決めています。通常、同じ市町村内であれば同じ扱いになることが基本的には多い傾向にあります。しかし教育委員会は手続きの詳細を決めていないことも多く、先にお伝えした様に学校によっての扱いが異なる場合もあるという結果になります。私立学校の場合は忌引き休暇の扱い自体が学校により違い、証明書の扱いも学校ごとに違います。ですから、通っている学校にどのような証明書を提出しなければならないのか確認をしておくと良いでしょう。

ここからは、忌引きの証明書が必要な場合どのような証明書を提出すれば良いのかについてお伝えしていきます。忌引きの証明書としては、身内の方が亡くなった事実を証明するものと葬儀・告別式・火葬などを行った、あるいは出席した事実を証明するものがあります。一般に忌引きの証明書として使われるものは以下のような書面になります。※どの書面が必要かは学校によって異なりますのでよく確認するようにして下さい。

死亡診断書
死亡診断書は病院などで最期の時を看取った医師が発行してくれるものになります。死亡診断書は死亡届を役所に出す際に必要ですが他の手続きでも必要になりますからコピーを何枚か取っておいた方が良いです。
死亡診断書は「亡くなった事実だけを証明」するもので葬儀が行われたことの証明にはなりません。学校によっては葬儀が行われたことの証明を求める場合もあります。その場合は死亡診断書だけでは不十分ということになります。
葬儀・告別式の案内はがき
葬儀・告別式の案内はがきには「葬儀の日時・場所・故人名・喪主名」が記載されています。忌引きに必要な情報はほとんど全て盛り込まれています。
ただし、厳密にいえばその葬儀に参列したことまでは確認できません。それでも葬儀・告別式の案内はがきや案内文書だけで良いとする学校や企業なども多くあります。
火葬許可書
火葬許可証は死亡診断書を添えて死亡届を市町村役場に提出した際に役場から発行してもらえます。火葬許可証もご遺体の火葬・埋葬の際に不可欠な書類です。
火葬許可証も厳密にいえば死亡診断書と同じく死亡の事実は分かりますがその後の葬儀や火葬がどのように行われたかを証明するものではありません。なお火葬許可証を提出する場合にはコピーを提出しましょう。
葬儀証明書
葬儀証明書は葬儀社が葬儀を行ったことを証明するものです。法律に基づくものではありませんので様式は決まっておらず、葬儀社によって様式は異なります。一般的には「葬儀の日時・場所・故人名・喪主名・葬儀を執り行った葬儀社名」を記載して押印してあります。葬儀がいつ行われたかを確認する意味では明確な書面と言えますがあくまでも任意の書面です。
また、葬儀社を使用せず自宅などで葬儀を行う場合や直葬の場合はには葬儀証明書は発行してもらえません。
会葬御礼
会葬御礼は、お通夜や葬儀・告別式に参列された方に当日お渡しするお礼の挨拶状です。通常、喪主または喪家の名前で会葬・弔問の御礼を簡潔に述べたはがきサイズの文書です。故人名と喪主名・お通夜・葬儀の日程が書かれていますのでその葬儀に参列したことが証明されます。
企業では忌引きの証明として会葬御礼あるいはそのコピーの提出を求めることも多いです。会葬御礼は比較的用意しやすいので学校などでも証明書として使うことも多いようですが、直葬や家族葬などといった葬儀のやり方によっては会葬御礼を準備しないこともありますので注意が必要です。

忌引き欠席の連絡手段と伝達事項のマナー

最後に、ここからは忌引きで欠席する場合の連絡手段と伝えるべき内容についてお伝え致します。
まずは、訃報を知った時点で可能な限り早急に伝える必要があります。忌引きの連絡は保護者から担任の先生に直接口頭ですることが一番望ましいです。直接先生に会って話すことができない場合には電話やメールなどといった普段連絡に使用している手段でも良いです。大切なのは「保護者である親などから伝える」ことになります。
状況がすべて把握できていなくても、分かっているところまで伝えましょう。主な連絡時に伝えるべき内容については以下の三つになります。

連絡時に伝えるべき内容
〇故人との関係
〇通夜・葬儀・告別式の日程
〇忌引きの日数

なお、忌引きの連絡をする際に併せて「忌引きが適用される期間・必要な手続き・必要な書面」も確認しておくことが大切です。

こちらに関連記事もご覧ください